ブックレット

大井川流域の自然・文化・観光

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット24

大井川流域の自然・文化・観光

安福 恵美子・天野 景太 著

A5判/並製 68頁+巻頭カラー口絵4頁 ISBN978-4-86333-095-5 C0336
本体価格 800円+税 2015年3月25日発行

南アルプス三千メートル級の高峰に源流域をもつ大井川は、多くの支流を束ねダム湖を生みつつ中山間地域の農村風景を蛇行しながら流れ、東海道の大動脈を分断するように駿河湾に注ぐ大河である。この大井川流域の豊かな自然と独自の文化──森林鉄道などの産業施設、電源開発の副産物でもある寸又峡温泉郷、河岸段丘の肥沃な土地と川霧を活かした川根茶畑、旧東海道の川越遺跡など──を観光資源として活用する新しい観光スタイルを紹介しつつ、リバーサイド・ツーリズム(流域観光)の今後を展望する。

安福 恵美子
愛知大学地域政策学部教授。専攻=観光社会学、観光文化論。主な著書=『ツーリズムと文化体験:“場”の価値とそのマネジメントをめぐって』(流通経済大学出版会、2006)、共編著書として『新しい観光と地域社会』(古今書院、2000)など。

天野 景太
大阪市立大学大学院文学研究科アジア都市文化専攻准教授。専攻=社会学、観光学、都市社会文化論。主な論文=「景観展望観光の歴史とその特色:日本の大都市におけるタワーツーリズムの展開を中心として」『日本観光学会誌』第48号(日本観光学会、2007)など。

戦国時代の東三河

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット23

戦国時代の東三河 牧野氏と戸田氏

山田邦明著

A5判/並製 108頁 ISBN978-4-86333-082-5
本体価格1,000円+税 2014年3月25日発行

日本列島全体が戦国時代のただなかにあった義元・信長・秀吉・家康らの時代は、それぞれの地域に生きた武士や百姓たちが急速に力を伸ばし、歴史の表舞台で活躍することになる《刷新》の時代の幕開けであり、今日の私たちが生きている地域社会の姿を根拠づけてもいる画期であった。 本書は後世に偶像化されて伝えられた戦国期の人々とその時代を、最新の中・近世研究が提供する史資料にもとづいて捉え返し、東西の結節点にあった東三河の有力豪族、牧野氏と戸田氏の消長と動向を軸に叙述した戦国期東三河の百年史である。豊富な頭注により地域史の波動を判りやすく伝える。

著者について
1957年新潟県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、愛知大学文学部教授。著書に『戦国のコミュニケーション』(吉川弘文館)、『戦国の活力』(小学館)、『日本史のなかの戦国時代』(山川出版社)など。

目次〜はじめに〜p8(PDF 1.1MB)

主な内容

1 牧野氏と戸田氏の時代へ

  東三河という地域:古代・中世の東三河 ほか

2 牧野と戸田の抗争

  牧野古白と今橋城:今橋落城 ほか

3 今川軍の侵攻と東三河

  牧野保成の要望:今川軍の今橋攻略 ほか

4 今川から徳川へ

  今川と松平の戦い:田原と吉田の開城 ほか

5 活気づく地域社会

  大名に米を貸す武士たち:八幡八幡宮の奉加帳 ほか

藩札 江戸時代の紙幣と生活

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット22

藩札 江戸時代の紙幣と生活

橘 敏夫著

A5判 80頁 ISBN978-4-86333-064-1 C0321
本体価格800円+税 2013.3.30刊

今日の日本人は、紙幣中心の複雑な金融システムのなかで生活している。その先駆けとなった江戸時代の紙幣が「藩札」と呼ばれるものだ。藩札は金貨・銀貨をはじめ素材が実質的な価値をになう江戸期の固い貨幣制度を補完すべく、生活上の必要とともに地方政府である諸藩が発行し社会に広まっていった。本書は、その発行の社会経済的な動機から明治政府の新貨幣制度により役割を終えるまでの「藩札事情」を、三河吉田藩を中心に紹介する興味深い江戸紙幣への案内書である。多くの藩札写真と、歴史的な語句や当時の貨幣制度に関する頭注を付す。

主な内容

一、藩札は江戸時代の紙幣

江戸幕府の貨幣 紙幣としての藩札 三河諸藩の藩札 江戸幕府の態度

二、幕末の銭貨不足

江戸幕府の銅小銭回収 吉田藩の撰銭禁止と銭津留 広域化する銭津留と銅小銭の回収 新しい四文銭

三、吉田藩の銭札・米札と宿場札

小銭不足による発行 銭貨不足の理由と対策 宿場札 歩増通用の問題点 新政府の紙幣 米価永銭一〇〇文札

四、藩札の回収

明治二年の宿場札 米札の銀一朱通用と銭札の追加 金札の通用対策 各種通貨の通用実態 製造高をめぐる応酬 回収の流れ


参考文献

ブックレット20 東海地方の中世物語

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット21

穂国のコモンズ豊川 森と海をつなぐ命の流れ

松倉源造著

A5判 80頁(カラー口絵2頁) ISBN978-4-86333-052-8 C0340 
本体価格 800円+税  2012.2.29刊

かつて入会(いりあい)という資源共有の仕方があった。そうした制度ならざる制度はいつしか法の渦に呑み込まれたが、地域住民が自主的に管理する共有資源(コモンズ)は、じつは地域共同体の人としてのあり方をも育てていたのである。本書は、穂国(ほのくに)東三河の母なる豊川(とよがわ)をコモンズと捉え、森と海とをつなぐ身近な川への向き合い方のなかに「持続可能な社会」をつくる知恵を求めた、豊川と渥美湾再生へのメッセージである。

主な内容

Ⅰ 穂国のコモンズ・豊川

第1章 豊川とはどういう川か

カヌーで深き渓流を下る  豊川の名前の由来  豊川の水源と流路

一級河川・豊川のプロフィール  多様性に富んだ宇連川流域

第2章 豊川の豊かさ、流域住民と豊川との関わり

豊川の豊かな生態系  豊川を活用する物資輸送 舟運と木材流し

渥美湾の幸と豊川の恵み  豊川流域の水田稲作と灌漑用水


Ⅱ 豊川の厳しい現状

第3章 霞堤から放水路、ダム工事へ

水系を一貫する治水事業とは  自然流域を超えた水利用

第4章 豊川と渥美湾の現状の厳しさを超えて、いまこそ再生を

豊川流域と三河湾の環境を悪化させた諸要因  アユの産卵床づくりと渥美湾の稚アユの動態調査を

参考文献

ブックレット20 東海地方の中世物語

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット20

東海地方の中世物語

沢井耐三著

A5判 82頁(カラー口絵2頁) ISBN978-4-86333-040-5 C0395
本体価格 800円+税  2011.3.25刊

子供のころ、誰もが耳にしたことのある懐かしい物語の数々――『酒呑童子』『一寸法師』『鉢かづき』などの主人公たちは、どこからやって来たのか。戦国乱世の時代にそれでも人々は、文学の香りがする楽しくも不思議な物語を希求してやまなかった。「お伽草子」と呼ばれる短編物語群が、たくさん作られた。神仏がみそなわし、その願いをうけた主人公たちが、苦難に立ち向かい世の中の不条理を解決する痛快さ、不思議さ。本書は、東海地方に関係する「お伽草子」10 編を取り上げ、豊かな物語世界とともに、その背景に光を当てる。

主な内容

静岡県 浅間の本地(富士浅間・神々の誕生) 富士の人穴草子(富士宮・地底の地獄) 十本扇(橋本の宿・遊女の教養)

愛知県 ねごと草(豊橋・亡妻思慕のうた) 浄瑠璃十二段草子(岡崎・街道のロマンス) うばかわ(岩倉・甚目寺・日本版シンデレラ)

岐阜県 東勝寺鼠物語(山県市大桑・鼠の大旅行) 酒茶論(岐阜・上戸と下戸の論争)

三重県 立烏帽子(鈴鹿・女盗賊と田村丸)

滋賀県 ふくろうの草子(長浜市田尾・梟と鷺の結婚)

参考文献

ブックレット19 古代東山道 園原と古典文学

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット19

古代東山道 園原と古典文学 万葉人の神坂と王朝人の帚木

和田明美著

A5判 78頁(カラー口絵2頁) ISBN978-4-86333-026-9 C0395
本体価格 800円+税  2010.3.25刊

古代東山道は、京を発って木曽谷から伊那谷へと神坂峠を越える道である。この標高差1000m余の最大の難所を乗り越えたところに「園原」の里はある。道は山あいを縫うように陸奥・出羽へと1000㎞も続く。古代には倭建(やまとたける)の東征伝説の舞台となり、万葉人が苦難と別離の旅路を詠みあげ、平安期には『源氏物語』の登場人物「空蝉」像にモチーフを与えるなど、歌枕の地として創造の力を与えてきた「神の御坂」「園原」を、豊かに読み解こうとする古典文学への意欲的ないざないの書。

主な内容

古代東山道の文学散歩

歌でたどる「神の御坂」と「園原」  万葉人にとっての「神の御坂」  王朝人にとっての「園原」

古典文学のなかの古代東山道

古代日本人の祈りと自然観  古代の道・東山道  古代日本文学と資料のなかの「東山道・神の御坂」  倭建と尾張の美夜受媛の婚儀 『古事記』歌謡の「とかまに さ渡る鵠」 倭建東征の道 『古事記』の東海道と『日本書紀』の東山道  『万葉集』防人歌と「神の御坂」  平安文学の「園原」と「帚木」

『源氏物語』に息づく「帚木」

「消えず立ちのぼれる」空蝉像  『源氏物語』以降の文芸と「園原」


参考文献

ブックレット18 鬼板師

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット18

鬼板師 日本の景観を創る人々

高原 隆著

A5判 78頁 ISBN978-4-86333-025-2 C0339
本体価格 800円+税  2010.3.25刊

故郷のイメージそのもののような入母屋(いりもや)の屋根、そして心和ませる町並みを生んだ切妻(きりづま)の甍(いらか)の波……。本書は、日本の伝統的な屋根を飾る鬼瓦(棟飾瓦)の作り手である三州鬼板師の姿を、著者独自のフィールドワークにより収録した鬼板師自身のことばで綴った「鬼板師のエスノグラフィ」である。鬼板師とはどんな人々か、鬼瓦とは何かに肉薄しながら、日本人の「住」が生み出した景観=瓦屋根の機能美を貴重な写真とあわせて興味深く描く瓦文化新発見の書。

主な内容

瓦と鬼瓦  鬼板師との出会い  三州と瓦産業  瓦  鬼瓦

鬼板師とは  三州鬼瓦  三州鬼板師  バンクモノ  鬼板屋の誕生

鬼板師万華鏡  鬼板師になる 小僧 世襲 親方 社長 職人親方

日本の景観を創る人々  甍  モニュメント

おわりに  参考文献

ブックレット17 東海道二川宿

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット17

東海道二川宿 本陣・旅籠の残る町

三世善徳著

A5判 82頁 ISBN978-4-86333-011-5 C0321 
本体価格 800円+税  2009.3.15刊

東海道二川宿は江戸日本橋より72里(約283km)に位置する33番目の宿場である。「街道無類之貧小宿」と自称したこの宿は、慶長6年(1601)に宿駅制度が制定されたころから、人々の往き来と物流や情報伝達の拠点として文字通り日本の大動脈の一端を担ってきた。本書は、貴人のための本陣と庶民のための旅籠(はたご)が並んで残る二川宿に保存されてきた多くの資料から、問屋場を軸とする宿場の機能とその様子、災害を乗り越えて経済的には厳しかった本陣経営、そして人と情報の集積地ゆえに惹き起こされる人間模様などを今に伝える、宿場紹介の書。

主な内容

東海道二川宿

東海道五十三次  二川宿の成立  二川宿の概要

伝馬継立

伝馬継立と問屋場  助郷

本陣

二川宿本陣の変遷  二川宿本陣馬場家  本陣馬場家の建物

本陣馬場家の利用  本陣馬場家の経営  本陣と大岩町立場茶屋の争い

さまざまな出来事

旅籠屋と飯盛女

旅籠屋数の変遷  旅籠屋の変遷  脇本陣  規模と構造

御用宿と諸家定宿  加宿大岩町(茶屋・商人宿)と二川旅籠屋の関係

浪花講  木賃宿  飯盛女

おわりに  参考文献

ブックレット16 川の自然誌

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット16

川の自然誌 豊川のめぐみとダム

市野和夫著

A5判 78頁(カラー口絵4頁) ISBN978-4-901095-96-9 C0340  
本体価格 800円+税  2008.2.10刊

森林から生み出される清流は、日本列島の美しい自然を代表するものだ。中部地方有数の清流である一級河川「豊川」は、奥三河の深い森林とこの地方特有の大地が生み出した地味を溶かしこんで三河湾を最も豊かな海に育ててきた。本書は、豊川の最奥部に「ダム」を建設する計画が進行するなかで、流域に生まれ育った自然科学者が、森と海をむすぶ「川」のダイナミズムを最新の研究成果をふまえてやさしく説き、私たちにもっとも身近な自然である川の意義と魅力を伝えることを通してダム問題を考えようとするものである。

主な内容

豊川のめぐみ  豊川の自然とそのめぐみ  豊川が育む三河湾の幸

豊川の開発の光と影

豊川用水による農業の発展 ダム・堰・導水路の影響 取水の影響 河川事業の影響

動き出した巨大ダム事業──設楽ダム

設楽ダム計画の変遷  まだ水資源の開発が必要なのか?

「流水の正常な機能維持」容量六千万トンの怪  設楽ダムは水害を防ぐのに有効か?

豊かな自然のめぐみを壊す設楽ダム建設

川と海のつながりと上流のダムが海に及ぼす影響

豊川のめぐみを次代に引き継ぐために

解説  大型公共事業が強引に進められるわけ? 多目的ダムの費用負担のしくみ

ブックレット15 明治はいかに英語を学んだか

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット15

明治はいかに英語を学んだか 東海地方の英学

早川 勇著

A5判 80頁 ISBN978-4-901095-92-1 C0380 
本体価格 800円+税  2007.9.25刊

日本最初の「ヨハネ福音書」翻訳の功労者、漂流民音吉。多くの洋書を訳し、日本人による初の新聞を発行した語学の天才・柳河春三。独学で、英蘭辞書を使い初の英和辞典を編纂した堀達之助。ユニークな『附音挿図英和字彙』(上図)を作成し、読売新聞の創刊者でもあった子安峻。福沢諭吉に勧められ丸屋(丸善)を創業した早矢仕有的。文明開化が巻き起こした英学熱は、明治期東海の先覚者達をどのように突き動かしたか。

主な内容

音吉と英語

江戸末期における蘭学から英学への転向

日本初の英和辞典はいかに作られたか

日本初の本格的英和辞典『附音挿図 英和字彙』

明治時代に活躍した岐阜県の人々

明治初期の愛知英語学校

明治の人々はいかに英語を学んだか

ブックレット14 多民族共生社会のゆくえ

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット14

多民族共生社会のゆくえ 昭和初期・朝鮮人・豊橋

伊東利勝著

A5判 82頁 ISBN978-4-901095-84-6 C0321  
本体価格 800円+税  2007.3.31刊

昭和初期の豊橋には、朝鮮人とその民族性を受け入れ共生のきらめきを感じさせるような一瞬が存在した。本書は、国家総動員体制を前に潰え去ったその光芒とのちに続く闇とを、当時豊橋で発行されていた新聞などの丹念な読み解きによってすくい取り、なにゆえ多民族共生社会は容易に人種主義社会へと崩壊していったのかを考える。今日もなお機会あるごとに表面化する「血」に基づいた国民国家観に抗して、多文化共生社会への可能性を探るメッセージ。

主な内容

はじめに──人種主義と多民族共生社会

朝鮮人の人口と雇用先

在豊朝鮮人団体

社会運動

人種主義社会へ向かって

多民族共生社会の煌めき

おわりに──多文化共生施策のあやうさ


史料・参考文献

ブックレット13 城下町の賑わい

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット13

城下町の賑わい 三河国 吉田

和田 実著

A5判 80頁 ISBN978-4-901095-83-9 C0321  
本体価格 800円+税  2007.3.25刊

吉田通れば二階から招く、しかも鹿の子の振り袖が──。

かつて吉田と呼ばれた豊橋は、多くの人やモノが集積する城下町であった。東西に東海道、北には奥三河・信州へのびる伊那・別所街道、南は伊勢へ通じる伊勢航路があり、城下町・宿場町・湊町として複合的な機能をあわせもつ地域文化の中心地として栄えた。賑わう吉田の城下には、庶民、旅人、大名行列、盗人から異国の生き物まで、あらゆるものが往来し、さまざまな出来事が人々の生活空間のなかで繰り広げられた。五百年以上も続く城下町の歴史を知ることで、文化を軸とする地域のあり方をあらためて問いかける。

主な内容

城下町・吉田

城下町の成立 城下町の構成 宿場町・吉田 吉田の商工業 湊町・吉田 吉田大橋

吉田の賑わい

祭(祇園祭/鬼祭/御衣祭)

興行(芝居/相撲/開帳・見世物)

事件(地震・火災/ええじゃないか)


参考文献  おわりに

ブックレット12 米軍資料から見た浜松空襲

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット12

米軍資料から見た 浜松空襲

阿部 聖著

A5判 70頁 ISBN4-901095-66-8 C0321 
本体価格 800円+税  2006.3.25刊

第二次大戦末期、浜松市は中小都市であったにもかかわらず空襲、艦載機の攻撃、艦砲射撃など多様な攻撃を受け、3000名を超える死者をだし、街は焦土と化した。巷説に“日本各地を空襲後余った爆弾を浜松周辺に投棄していた”とも言われてきた。本書は、浜松を爆撃したB29がそのつどどんな目的と経緯で浜松に投弾したのか、艦載機は何という空母から発進し攻撃目的は何だったのか、浜松が米軍の攻撃の対象になったのはどうしてかなどについて、「戦略爆撃調査団資料」をはじめとする米国側の資料と日本側の資料をつき合わせることを通して明らかにしようとした、戦争の内実を客観的に探求する報告である。

主な内容

浜松空襲の概要

浜松市の空襲記録/米軍の浜松空襲記録/「警報日誌」の検討

本土空襲の経緯と初期の浜松空襲

本土空襲の経緯と浜松/初期の浜松空襲/二月一六~一七日艦載機攻撃

浜松の大規模空襲

四月三〇日空襲/五月一九日空襲/六月一八日空襲

浜松艦砲射撃と艦載機攻撃

七月二四~二八日艦載機攻撃/七月二九~三〇日艦砲射撃/艦載機の艦砲射撃支援

八月一五日へ


参考文献  あとがき

ブックレット11 日本茶の自然誌

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット11

日本茶の自然誌 ヤマチャのルーツを探る

松下 智著

A5判 80頁 ISBN4-901095-57-9 C0339
本体価格 800円+税  2005.8.10刊

「茶の木は日本の照葉樹林に自生したか」という問いを抱えてヒマラヤ山麓から東南アジア北部、南西中国を経て西日本に至る広大な照葉樹林帯地域を半世紀にわたり調査している著者が、日本文化を深いところで形づくってきた喫茶習慣の源をたずねて、日本の「ヤマチャ」の実態解明から西双版納タイ族自治州やラオスにおける茶樹原産地の探求、さらに茶樹原産地とベテル(檳榔)文化圏のダイナミックな出会い、日本へのさまざまな茶の伝来と日本における茶文化の独自な展開などについて語った、幅広い視野と文化発生の謎に満ちた「茶と茶文化」展望の書。

主な内容

はじめに

日本のヤマチャ 照葉樹林とヤマチャ/焼畑とヤマチャ/ヤマチャと考古遺跡/造林地のヤマチャ

茶の原産地 茶樹の原産地/ベテル(檳榔)文化圏/茶の文化成立

日本茶の伝来 華北・山東ルート/華中・江南ルート/華南・閩南ルート


《製法による茶の分類》

日本茶の発展 煎じ茶/抹茶と茶道文化/日本の煎茶(淹茶)

おわりに


参考文献

ブックレット10 漆器の考古学

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット10

漆器の考古学 出土漆器からみた近世という社会

北野信彦著

A5判 74頁(カラー口絵) ISBN4-901095-56-0 C0321
本体価格 800円+税  2005.3.31刊

その昔ヨーロッパで「ジャパン」と呼ばれ日本を代表する美術工芸品でもあった漆器。私たちに身近なプラスチック製食器の色と形にまで影響を与えている漆器は、かつての生活の様態をわれわれに伝え、今にいたる日本人の食生活のイメージを形づくってきた。近世階層社会に暮らす人々にとって、日常生活用具であった「漆塗りのお椀」は、その時々の「ものづくり事情」と「ものづかい事情」をかいま見させてくれる貴重な物的証拠である。本書は、都市発掘の成果を新たな視点から読み解く考古学ジャンルの誕生とその可能性に読者を誘う。

主な内容

漆器とは何か

椀と碗、漢字に見る和食器「ワン」の素材/ウルシの塗料とは何か/漆器のお椀はどのように作られたか/漆器を考古学する

尾張清洲の漆器事情

戦国武将たちの夢の跡、尾張清洲城下町遺跡の発掘調査/茶道具としての高級輸入漆器

名古屋城下町の漆器事情

名古屋城下町遺跡の出土漆器 上級武家地/中・下級武家地と町家跡/徳川家墓所の近世墓

江戸表の尾張藩出張所・尾張藩邸の漆器事情

尾張藩上屋敷跡出土の蒔絵漆器/大名家における日常用具とハレの漆器の違いとは

在郷の村方集落の漆器事情

村方集落ではどのような漆器が使われたか/遺跡出土の近世漆器椀

おわりに


参考文献ほか

ブックレット9 生きている霞堤

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット9

生きている霞堤 豊川の伝統的治水システム

藤田佳久著

A5判 88頁 ISBN4-901095-55-2 C0325
本体価格 800円+税  2005.3.31刊

奥三河の山あいを刻むように流れた豊川は、河口付近の都市部を河畔林をしたがえて悠然と蛇行しながら三河湾に注いでいる。ところが、そこには不思議な光景が見られる。河川の氾濫を防ぐための堤防が切れているのだ。それこそは、先人たちが川の特性や地形的条件を活用して大河との共生をはかってきた知恵の結晶「霞堤」が今も生きている姿なのである。本書は、精妙でダイナミックな伝統的治水システムを再評価し、環境の時代にその意義をわかりやすく伝えようとするものである。

主な内容

はじめに─堤防が切れている

豊川の流れとそれをどのように利用してきたか

霞堤とその仕組みを追う

「差し口」と遊水地/流入ルートと集落/本堤と請堤/霞堤はいつつくられたか/氾濫原上の居住と土塁/村絵図中の霞堤/江戸時代における霞堤の変遷

くりかえした洪水

なぜ鉄砲水が生じるのか 豊川の特異性/水を吸収しない流域の地盤/ハゲ山の多かった流域

伝統的治水システムの再評価とその空間の保全活用を

「霞堤」と「鎧堤」をめぐって


参考・関連文献  あとがき

ブックレット8 空間と距離の地理学

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット8

空間と距離の地理学 名古屋は遠いですか?

鈴木富志郎著

A5判 64頁 ISBN4-901095-46-3 C0325 
本体価格 800円+税  2004.3.31刊

“都市とはどのような存在か、そしてその本質は何か”をテーマに都市地理学を専攻してきた著者が、個人により異なる距離感を問うことからはじめて、具体的な例を多用しながら都市における距離のとらえ方、それを一般化した空間の概念、さらにその具体的あらわれである空間的ひろがりを生じさせる都市化・都市圏の考え方についてわかりやすく説き明かす。われわれの日常生活を支えている都市空間がもっている多様な意味を探った本書は、興味深い事例を通して、今日の都市を地理学的に考えるための基本的な視点を読者に与えてくれる。

主な内容

はじめに 移動とは何か

地域の範囲と性格 「地域」とはどのような存在か

距離の概念 どんな「距離」が使われているのか

空間の概念 「ひろがり」という考え方

通信による距離の克服 空間的ひろがりにおける即時性

都市と空間的ひろがり 三つの都市圏のちがい

都市の発展と都市化 水平的拡大と垂直的拡大


注/参考文献/統計などの参考資料

ブックレット7 渡辺崋山

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット7

渡辺崋山 郷国と世界へのまなざし

別所興一著

A5判 88頁(カラー口絵) ISBN4-901095-45-5 C0323 
本体価格 800円+税  2004.3.31刊

渡辺崋山の全貌を図版・頭注を使用して新たな視点から描く。
「見よや春大地も亨す地虫さへ」と若き日に詠んだ開国前夜の知識人・渡辺崋山は、明治維新以後の日本が、福沢諭吉の文明開化論の方向へと進む中で見失ってきたものを、時代に先駆けて予告した思想家である。本書は、政治家、生活者、画家としての崋山の全体像を多くの文書や絵画作品を通して描いたものであり、「新たな開国」の時代を生きる者の胸にも宿るべき世界に開かれたヒューマンな精神が息づいている。

主な内容

はじめに─今なぜ渡辺崋山か

崋山の生い立ちと画業

青少年期の崋山/風俗画『一掃百態』の前後/西洋画法の導入/肖像画と花鳥画/絶筆『黄梁一炊図』/政治と絵画の矛盾/崋山と椿山との学画問答

郷国田原へのまなざしと民生安定の努力

田原を訪れたのは五回/郷国田原へのまなざし/藩主への意見具申/崋山の農政思想 / 家老職の立場からの民生安定

崋山の学問観と世界認識

儒学と蘭学の統合/西洋の実学精神/グローバルな世界認識/“世界普遍の道理”の自覚/崋山の文明史観と福沢諭吉

蛮社の獄と田原幽居の生活

蛮社の獄の背景/崋山の入獄とその救援運動/崋山の田原蟄居中の生活/崋山晩年の思想と自刃

崋山没後の田原と日本

崋山の門弟たちの活躍/幕末田原藩の動向/明治時代の崋山像/大正・昭和・平成の崋山像


主要参考文献  渡辺崋山略年表  あとがき

豊橋三河のサルカニ合戦

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット6

豊橋三河のサルカニ合戦 『蟹猿奇談』

沢井耐三著

A5判 82頁(カラー口絵4頁) ISBN4-901095-36-6 C0395
本体価格 800円+税  2003.3.31刊

知られざる江戸時代の読本を図版とともに紹介! 大坂から豊橋へやって来た武士、大須賀周蔵(栗杖亭鬼卵)は、後年、豊橋を舞台とする『蟹猿奇談(かいえんきだん)』を著わした。豊川城乗っ取りをたくらむ悪人たちと城を守る忠臣たちの抗争を中心にすえた物語である。悪人側には石巻山に巣食う怪猿が軍師となり、忠臣の側には青砥百太郎が助勢に付く。百太郎らは、怪猿の妖術や悪計に雄々しく立ち向かい、誘拐された姫君を救出、悪人たちを次々に倒していく。江戸時代、さまざまなサルカニ合戦が作られた中で、チャンバラの活劇を見るような、異色のサルカニ合戦物語に変身した読本『蟹猿奇談』を興味ぶかく読み解く。

主な内容

江戸時代のサルカニ合戦

最も古いサルカニ合戦の絵/赤本のサルカニ合戦/娘の誘拐、化物の助太刀/女の艶色、好色の猿/おふざけとギャグの頂点/日本一の黍団子/文豪馬琴のサルカニ合戦/『蟹猿奇談』/民話にみるサルカニ合戦

『蟹猿奇談』のものがたり 発端

発端。阿黒王退治/三妖の運命/青砥百太郎のこと/百太郎、豊姫を見染める/百太郎、豊姫の危難を救う/豊姫再度の危難。卯兵衛横死/百太郎、柏原犬若を家来とする

『蟹猿奇談』のものがたり 遍歴

大岩観音堂の妖怪と鏡岩/百太郎、再び豊姫に巡り合う/百太郎、源吾の館を退去/吉村弾正の謀叛、猿軍師の策謀/豊城落城。猿、豊姫を奪う/鈴鹿山の蟹、百太郎を督励する/百太郎、天狗と戦う

『蟹猿奇談』のものがたり 勝利の歌

百太郎、田原源吾と再会/猿、姫君を監禁/館侵入、豊姫に会う/蟹の復讐、山公将軍の死/豊城の戦い、吉村弾正滅亡/百太郎、豊姫と結婚/千両箱と隠形の奇計/軍蔵と兵藤太の最期

栗杖亭鬼卵と豊橋

鬼卵の生涯/三島、駿府、日坂/鬼卵の文学/豊橋、その周辺の地名

ブックレット5 共同浴の世界

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット5

共同浴の世界 東三河の入浴文化

印南敏秀著

A5判/並製 76頁 ISBN4-901095-35-8 C0339
本体価格 800円+税  2003.3.31刊

東三河の民俗を通して日本の入浴文化を考える! 入浴好きで知られる日本人……。本書は、生活地域に根をおろした東三河の共同浴場を、風土・社会・民俗の視点から紹介し、日常生活を共有する「顔が見える相手と入る」共同浴の世界の魅力とその今日的な意義を考えるものである。西日本を主要フィールドとした著者の「フロ」と「ユ」文化論など、入浴文化を体験と調査を通して広やかに展望した格好の手引き書。

主な内容

駒形共同浴場を訪ねて

共同浴場の組合員/共同浴場組合員と善光寺講員/共同浴場での観察/はじめての入浴

共同浴場の発見

共同浴場をめぐる人の輪

二つの入浴文化の展開

「フロ」と「ユ」の系譜/入浴文化の地域差/「フロ」周縁の籠風呂

入浴文化とエネルギー

共同浴とエネルギー/個人浴のエネルギー/もらい風呂と共同浴場

共同浴場成立の道筋

辻風呂から共同浴場/シマと共同浴場/沿海文化と共同浴場/銭湯から共同浴場

共同浴場が衰退した理由

だれと入るのか/共同浴場のエネルギー/地域開発と共同浴場/共同浴場の番台

共同浴場の魅力

共同浴場と情報/顔が見える交流/子供のころの記憶

現代の入浴事情

個人浴の展開/共同浴の展開

エピローグ

もっと入浴を知りたい人のために

ブックレット4 内湾の自然誌

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット4

内湾の自然誌 三河湾の再生をめざして

西條八束著

A5判/並製 78頁 ISBN4-901095-34-X C0340
本体価格 800円+税  2002.3.29刊 ※4刷(2008/4/15)

一日で読める! 全国で注目されている内湾の動態がわかる! もっとも身近な自然である内湾の穏やかな波の下では、川と干潟と海がおりなす複雑なドラマが展開されている。さまざまな生物を育み、人々に生きる糧をもたらし、“生活”“遊び”“癒し”の場でもあった日本各地の海辺は、赤潮の常態化や生物を死に至らしめる青潮(苦潮)の発生など壊滅的な様相を呈している。本書は、三河湾を長期間研究してきた著者が、内湾のダイナミックスをわかりやすく説き、三河湾研究会の最新の成果に依拠して日本中の瀕死の海を再生させる道を示した、海辺を愛する人たちへのメッセージである。

主な内容

日本で最もよごれた海・三河湾

水清く水産資源の特に豊かな海だった/東京湾と同様に汚れた海になってしまった

内湾とはどんなところ(森と川と海)

内湾をとりまく陸地と海/海で魚介類が生育する仕組み

三河湾はいつから汚れた海になったのか

三河湾とはどんな海/三河湾はいつから汚れたのか/透明度とは

干潟の重要な役割

全国の干潟が急速に減っている/干潟にはさまざまな生物が棲んでいる/どの生物がどんな浄化作用をするか/魚類生育の場としての藻場の重要性/干潟・藻場の浄化能力を経済面から考える/人工干潟造成の意義と問題点

三河湾と豊川

渥美湾の最奥部にそそぐ豊川/豊川の洪水対策(治水)と水利用(利水)/新たな豊川総合用水事業大島ダム(利水ダム)と設楽ダム(多目的ダム)計画/河川と水田のすぐれた自浄能力を弱めてしまった/見逃されている河川による内湾の海水交換能力/渥美湾の汚濁をさらに悪化させる豊川総合用水事業/何のための水資源開発か?/河川水量を減らし、他方で外海水を導入するという計画の大きな誤り

農畜産排水の問題

肥料の使用量の遷移/期待される環境保全型の農業の進展/畜産は大きな汚濁負荷源/家畜糞尿の農耕地への還元─窒素、リンのリサイクル利用の問題点/地域社会の中の農業の位置付け

環境アセスメントの諸問題

大塚海岸「海の軽井沢」大リゾートの埋め立て/幡豆の里山を崩して中部空港の埋立に/総合的な立場から見ようとしない/評価委員・調査したコンサルタントの名前は明記すべきである/環境基準の誤った適用/七五%値のトリック/情報公開の重要性/行政と市民の合意を得るために/委員の研究者も住民の意見をよく聞く必要がある

豊かな海「三河湾」を回復させる道

内湾の最大の問題は貧酸素水塊の発生/埋立て・干拓は今後すべて規制すべきである/河川の流量を減少させると内湾の汚濁は促進される/本当に水が不足しているのか/海でも川でも、自然の浄化力を生かす/食糧の自給体制の確立は環境保全と深く結びついている

むすび 豊かな海・三河湾を復活させることは可能であり、われわれの義務である

ブックレット3 森の自然誌

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット3

森の自然誌 みどりのキャンパスから

市野和夫著

A5判/並製 74頁(カラー口絵4頁) ISBN4-901095-33-1 C0340
本体価格 800円+税  2002.3.29刊

一日で読める! 里山の森と木のことがわかる!
百年の“時”に育まれた緑のキャンパスを見つめれば、森の自然が語りかけてくる。人類が産業革命このかた肥大させてきた物質文明は、一方で文明の基盤そのものを崩壊させるような地球規模の環境破壊をひき起こした。ヒトの故郷でもある森のささやきに耳をかたむけ、その豊かさと生命力を感受するための知恵を回復することから、私たちは21世紀の暮しを始めなければならないだろう。世界の森にふれてきた著者が、日常生活の中で出会う樹木を通して、共生すべき森の生態を考える。

主な内容

里山の大半がマツ林であった

クロマツとアカマツ / 菌根─痩せ地で生きる植物と菌類の共生 / 松枯れの原因は? / コバノミツバツツジ(モチツツジ、ヤマツツジ)/ シャシャンボ/ サツキ、渓流を彩るツツジ〈ヨーロッパの荒地、ヒース〉

雑木林の樹木

薪炭材─周期的伐採による萌芽再生林 / コナラ、アベマキ、クヌギ / モンゴリナラとミズナラ / ヤマザクラ、カスミザクラ(ソメイヨシノ)/シデコブシ、ハナノキ、ヒトツバタゴ / コブシとタムシバ / エノキ、ケヤキ、ムクノキ、アキニレ(ニレ科)/ アカメガシワ / ネムノキ

常緑広葉樹林(照葉樹林)とその構成種

スダジイ、ツブラジイ / スダジイとツブラジイ(コジイ)の違い / マテバシイ / シラカシ、イチイガシ、アカガシ / カシとナラの区分は?/ ブナ科の中の風媒花と虫媒花 / ヤマモモ / クスノキ、ヤブニッケイ、タブノキ(クスノキ科)/ ヤブツバキ、サザンカ(ツバキ属)/ ヒサカキ、サカキ、モッコク(ツバキ科)/クロガネモチ / 照葉樹林の下生え/ 蔓植物〈痩せ地で生きる植物と細菌類の共生〉〈常緑樹と落葉樹の違いは?〉

温帯落葉樹林、温帯針葉樹林、および海岸林の樹種

気候帯と植生について / 冷温帯落葉樹林 / タカオカエデ(イロハモミジ) /

温帯針葉樹林─モミ、ヒノキ、サワラ、イチイ、スギ / 海岸林─ウバメガシ、ヒメユズリハ、モチノキ / ホルトノキ / イブキ / ガクアジサイ/ ソテツ〈オーク(oak)〉〈針葉樹とは?〉

地球規模の視野で見る日本列島の森林・生態系

太平洋をはさんで両側に分布する隣の大陸の近親者 / ハナノキ─第三紀周北極要素 / 南半球からやってきたイヌマキとナギ / サラワクの熱帯林で/ カムチャツカの北方林で / アジア大陸との関係 / 中国中南部との共通種 / 北と南をつなぐ回廊

付章

メタセコイア /イチョウ / ユリノキ / 海外から持ち込まれたもの / 参考図書 / 引用文献

分類別・五十音順索引

ブックレット2 ヒガンバナの履歴書

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット2

ヒガンバナの履歴書

有薗正一郎著

A5判/並製 64頁(カラー口絵4頁) ISBN4-901095-32-3 C0339
本体価格 800円+税 2001.3.31刊 ※2刷

あなたはヒガンバナについて何を知っていますか?
日本の風景に不思議な彩りを添えるヒガンバナは、縄文晩期に中国の長江下流域から水田稲作農耕文化の一要素として日本に直接渡来し、いまでも人里近くで秋になると突然鮮やかに咲き誇っている。本書は、童話「ごんぎつね」や「赤い花なら曼珠沙華……」と歌謡曲にも登場するヒガンバナの隠された謎と、それを通して見えてくるはるかな世界を興味ぶかく描き出す。

主な内容

Ⅰ ヒガンバナは不思議な花

Ⅱ ヒガンバナの身上書

ヒガンバナの一年/ヒガンバナは食用植物だった/ヒガンバナはどこに多く自生しているか/ヒガンバナの不思議を解いてきた学問分野/ヒガンバナはなぜ人里だけに自生しているのか/童話と歌謡曲はヒガンバナをどうイメージしているか/ヒガンバナの不思議への七つの答え

Ⅲ ヒガンバナに関する史料

ヒガンバナに関する中世までの史料/ヒガンバナに関する近世の史料

Ⅳ ヒガンバナが日本に来た時期

作業仮説の設定/ヒガンバナの自生面積の計測法と自生地の分布/集落成立期の推定法と集落の分布/ヒガンバナの自生面積と集落成立期との関わり/中下流域におけるヒガンバナの自生面積と集落成立期との関わり/中流域の二集落におけるヒガンバナの自生地/ヒガンバナが日本に来た時期

Ⅴ ヒガンバナが日本に来た道稲作が日本に来た道/ヒガンバナが日本に来た道

Ⅵ ヒガンバナとのつきあい方ヒガンバナをもっと知りたい読者のために/本書で著者名をあげた文献

ブックレット1 ええじゃないか

愛知大学綜合郷土研究所ブックレット1

ええじゃないか

渡辺和敏著

A5判/並製 102頁 ISBN4-901095-31-5 C0321
本体価格 1,000円+税  2001.3.31刊

慶応三年(一八六七)の秋から翌年春にかけて、東海道・中山道・山陽道筋とその周辺や四国などでさまざまなお札が降り、世にいう「ええじゃないか」騒動の乱舞が展開された。大政奉還、王政復古、戊辰戦争──時代は民衆のあいだに軋み音をのこしながら大きく変ろうとしていた。この騒動の発端は豊橋市の旧牟呂村で起った。本書は、牟呂八幡宮の神主が事件直後に『留記』として残した貴重な資料を中心にして、日本の転換期に発生した特異な宗教活動「ええじゃないか」の全体像を描き出したものである。巻末に『留記』全文を掲載する。

主な内容

一 「ええじゃないか」騒動の発端

牟呂村でお札が降る/牟呂村の概要/二人の不幸が村を動かす/お札納めの神事/二夜三日正月/騒動への転換

二 おかげ参りとお鍬祭りの伝統

抜け参りとおかげ参り/おかげ参り六〇年周期説/慶安・宝永の群参/おかげ」到来への期待/明和のおかげ参り/文政のおかげ参り/各地での豪勢な施行

三 幕末期の諸情勢

盛んに仕掛けられた「おかげ」/支配」外の集団/政治情勢/凶作と物価の高騰/村方騒動と一揆

四 「ええじゃないか」騒動の展開

牟呂村での騒動/止まらないお札の降下/羽田村のお札降り/吉田でのお札降り騒動/周辺への波及/西方への波及/東方への波及/騒動の終焉

五 「ええじゃないか」騒動の意義

その仕掛け人/着実な騒動の展開/世直しと「ええじゃないか」/引用文献・資料

三遠南信地域連携ブックレット3 市民活動による森づくりの試み

森づくりを地域づくりとする市民意識の誕生に向けて!

三遠南信地域連携ブックレット3

市民活動による森づくりの試み

原田敏之・森田 実著

A5判/並製 60頁 ISBN978-4-86333-001-6 C0336 
本体価格 762円+税  2008.3刊

「森を地域の問題として考える」という視点を育てながら活動を続けてきた「穂の国森づくりの会」も誕生して十年余。この間に森林行政は、森林所有者の権利中心から、森林のもつ水源涵養などの多面的機能を評価する環境保護的な面に力点を移し、森林は国民全体の力で守り育てるべきものという考え方に転換されてきた。
 本書は、豊川流域圏をフィールドにして行政に先んじる形で市民による「森づくり」の活動を推進し、全国にも影響を及ぼしてきた「穂の国森づくりの会」の実践と、子ども世代や市民を対象に行われた森の機能の重要さを伝える啓発活動の成果を報告するものである。ここからは、二十一世紀の重要な課題である「森と人間との共生」の確かな息吹が伝わってくる。

主な内容

「森」への市民活動のかかわりかた 原田敏之

森づくりの動き

豊川流域での動き

これからの動き

NPOによる森林にかかわる普及啓発活動 森田 実

子どもを対象とした環境教育活動

市民を対象とした事業

課題と今後の展開

三遠南信地域連携ブックレット2 県境地域づくりの試み

全国の県境地域づくりの事例から地方分権の本来の姿を探る!

三遠南信地域連携ブックレット2

県境地域づくりの試み

戸田敏行・髙橋大輔著

A5判/並製 70頁 ISBN978-4-901095-88-4 C0336 
本体価格 762円+税  2007.3刊

平成十八年、三遠南信地域(三河・遠州・南信州)は市町村サミットで同じ道州になることを宣言した。これは行政によらない広域地域の選択である。EUでは、国家レベルの統合を進めることで国境の絶対性が崩れ、国境を越える地域連携の好条件を作ってきたが、その縮小版がこの宣言であると言えるだろう。住民生活を支えるのは最も身近な市町村であり、これを元にしない地域づくりはありえない。国の政策にただ従うのではなく、自ら独自の地域像を主張していくこと、言い換えれば行政から権限が与えられるのを待つのではなく、権限そのものを主張していくことが地方分権の本来の姿である。全国の県境地域づくりの事例を盛り込んだ本書は、これからの地域連携のあり方を問題と共に提示している。

主な内容

県境地域づくりとは 戸田敏行

県境地域のかたち

県境地域の持つ課題

全国に広がる県境地域活動

県境地域づくり活動の実際

市町村合併と県境地域

これからの県境地域づくり

地域づくりの実践事例 髙橋大輔

南部州地域(青森県、岩手県、秋田県の県境地域)

両毛地域(栃木県、群馬県の県境地域)

飛越地域(富山県、岐阜県の県境地域)

福滋地域(福井県、滋賀県の県境地域)

九州中央地域(大分県、熊本県、宮崎県の県境地域)

南九州中央地域(熊本県、宮崎県、鹿児島県の県境地域)

三遠南信地域連携ブックレット1 小さな自治を育てる

過疎と街なか空洞化を克服すべく芽生えつつある「小さな自治」に光をあてる!

三遠南信地域連携ブックレット1

小さな自治を育てる

岩崎正弥・黍嶋久好著

A5判/並製 60頁 ISBN4-901095-70-6 C0336 
本体価格 762円+税  2006.3刊

三河、遠州、南信州は古くからモノと情報が交流し、天竜川、豊川、浜名湖といった水の道や深い山あいの生活が、日本の中央に独特な生活文化を育ててきた。この「三遠南信」地域にかつての活力に満ちた地域連携を再生するために、また「新しい公共」の一角を担うべく二〇〇四年に設立された三遠南信地域連携センターは、05年文部科学省の私立大学学術研究高度化推進事業(社会連携)に採択された。 本書は、地域連携センターの出発にあたり、民・学・官がどのように連携しつつ眼前の諸問題と取り組んでゆくべきかを、村づくり・街づくりのさまざまな局面に身を置いて格闘してきた研究者たちがその経験を通して具体的に語ったものである。

主な内容

住民参加型のまちづくり──草の根運動が地域を救う 岩崎 正弥

はじめに

まちづくりとは何か

住民参加型まちづくりの課題

住民参加型まちづくりの事例から学ぶ

希望を創り出すプロセスとしてのまちづくり

おわりに──ある映画上映会から

市町村合併でまちはどう変わるのか──三遠南信地域の実例から 黍嶋 久好

はじめに

県境を越えた隣の合併協議から

合併か広域連携か

光と影

三遠南信地域の中山間地域の取り組み

三つの壁

新たなまちづくりへ

小崎外交官、世界を巡る

愛知大学東亜同文書院ブックレット 9

小崎外交官、世界を巡る
東亜同文書院大学、愛知大学から各国大使・公使としての軌跡

小崎昌業 著

A5判/並製 122頁(カラー口絵8頁) ISBN978-4-86333-105-1
本体価格 926円+税  2016.3.30刊

2016年、愛知大学はルーツの東亜同文書院の設立から115年になり、戦後旧制大学として創立されてから70周年を迎える。著者は東亜同文書院大学へ入学し、戦後あらためて愛知大学へ入学、卒業した貴重な経験を持つ。その当時を語った内容とその後外務省の大使、公使として世界を巡った時代の内容を記録したものである。

小崎昌業(おざき・まさなり)
中国の青島の小学校で育つ。東亜同文書院大学に入学。戦時下の学徒出陣で南京陸軍経理学校を経て、戦後、愛知大学(旧制)を卒業し、外務省に入省。中華民国(現台湾)を始め世界の国々を外交官の公使として巡り、モンゴルとルーマニアでは全権大使を歴任した。


ブックレット8 Toa Dobun Shoin College its Development,Geat Journeys and to Aichi University

東亜同文書院とその大調査旅行の実践教育としての意義をシカゴで語った記録。

東亜同文書院ブックレット 8 英文版

Toa Dobun Shoin College:
Its Development, Great Journeys and to Aichi University
(東亜同文書院──その発展と大調査旅行、そして愛知大学へ)

藤田佳久著(東亜同文書院大学記念センター長)

A5判 46頁 ISBN978-4-86333-039-9 C0321 
本体価格 700円+税  2011.3.31刊

東亜同文書院が実践的卒業研究として行なっていた学生チームによる中国調査旅行(大旅行)と、そのような実践力をもつ教育主体であった20世紀前半の東亜同文書院の姿を、大旅行研究者である著者が英文で紹介する。

主な内容

Preface
Key persons to establish Toa Dobun Shoin College
The process and development of Toa Dobun Shoin College
Beginning and development of Great Journeys on China and Southeast Asia by the students of Toa Dobun Shoin College
The results of their Great Journeys
Analyzing their documents of Great Journeys
From Toa Dobun Shoin University to Aichi University

ブックレット7 孫文を支えた日本人

辛亥革命から百年の今、孫文に尽くした日本人兄弟の事蹟を描く。

東亜同文書院ブックレット 7

孫文を支えた日本人 山田良政・純三郎兄弟 [増補改訂版]

武井義和著(愛知大学東亜同文書院大学記念センターPD)

A5判/並製 98頁(カラー口絵6頁) ISBN978-4-86333-081-8 C0321
本体価格 800円+税  2014.3.28刊

辛亥革命百周年の年に、その革命に文字通り命を捧げた山田良政、そして兄の遺志を継ぎ孫文に尽くした弟純三郎の思想と行動を、東亜同文書院大学記念センターに収蔵されている貴重な写真・遺品を通して描く。

主な内容

山田良政・純三郎兄弟

津軽が生んだ国際人 山田良政・純三郎兄弟

山田兄弟のふるさと、津軽弘前

弘前を訪れた革命家たち

山田良政の生涯──孫文の革命活動に命を捧げた男

山田純三郎──兄の遺志を受け継いだ孫文の「秘書」役

純三郎を支えたもの──弘前とのつながり、良政への想い

愛知大学が所蔵する山田兄弟と孫文の関係史資料

ブックレット6 孫文と日本

辛亥革命百周年に孫文と日本との関わりを東亜同文書院を通して考える。

東亜同文書院ブックレット 6

孫文と日本 神戸・長崎と東亜同文書院・愛知大学

愛知大学東亜同文書院大学記念センター編

A5判/並製 86頁 ISBN978-4-86333-036-8 C0321
本体価格 800円+税  2011.3.31刊

孫文ゆかりの地神戸、長崎、そして孫文革命を支援した日本人と上海東亜同文書院。東亜同文書院の衣鉢を継ぐ愛知大学。本書は、日本国内の3つの地を結ぶ縁としての「孫文」を語る講演録であり、辛亥革命百周年の今日、あらためてアジアに生きることを考えるよすがともなろう。

主な内容

孫文と日本 (佐藤元彦)

孫文と神戸 (安井三吉)

孫文と長崎 (横山宏章)

孫文と東亜同文書院・愛知大学 (武井義和)

ブックレット5 『満州国演義』に見る中国大陸

満州国はどのような日本国内外の力学が生み出した「国家」か。

東亜同文書院ブックレット 5

「満州国演義」に見る中国大陸

船戸与一著(作家)

A5判/並製 44頁 ISBN978-4-901095-99-0 C0321
本体価格 700円+税  2008.3.31刊

小説『満州国演義』で快走中の著者が、満州国はいかにして出来あがりどのように終焉したのかを探求する過程で見えてきたこと──日本の「大アジア主義」の内実、中国における諸勢力の政治的うねりと葛藤──を鳥瞰図的な視点から縦横に語る。

主な内容

日本の大アジア主義

辛亥革命前後の中国の情況

中国大陸での軍閥混戦の情況

蒋介石の中国観

大アジア主義と満州国建国

保甲制度をめぐる日本・中国・満州国の相互関係

激動期における宗教のパワー

大アジア主義をめぐる様々な動き

質疑応答

ブックレット4 満州の青少年像

満蒙開拓青少年義勇軍の実像に迫る貴重な講演記録。

東亜同文書院ブックレット 4

満州の青少年像

ロナルド・スレスキー著(ハーバード大学フェアバンク東アジア研究所)

A5判/並製 ISBN978-4-901095-98-3 C0321
本体価格 800円+税  2008.3.31刊

満蒙開拓青少年義勇軍は、日本の満州国支配を底辺で支える最若年部隊であった。高校生の年齢で厳寒の地に赴き、兵士としての訓練と開拓団としての労働に従事し、引き揚げ時に二万四千二百名もの死者を出した彼らの実像を伝える貴重な証言。

主な内容

満蒙開拓青少年義勇軍 加藤完治

内原訓練所  満州へ

義勇軍での暮らし

軍事訓練

昌図事件

大人社会に対する抵抗

ブックレット3 東亜同文書院生が記録した近代中国

戦前の中国の姿を伝える大旅行記を読む

東亜同文書院ブックレット 3

東亜同文書院生が記録した近代中国

藤田佳久著(東亜同文書院大学記念センター長)

A5判/並製 62頁 ISBN978-4-901095-89-1 C0323
本体価格 800円+税  2007.3.31刊

20世紀はじめに国際都市上海に日本人の手で開学された東亜同文書院は、敗戦・接収を経て1946年、最後の学長である本間喜一らの構想のもと旧制愛知大学として再生した。創立60周年を迎えた愛知大学は、東亜同文書院のかかげた「教育文化事業を通した日中友好」を21世紀的に実現するために、付属機関である東亜同文書院大学記念センターが受け継いだものを一般に公開し、同文書院に関する総合的研究を推進するプロジェクトを立ちあげた。

ブックレット2 画で描こうとした大陸と日本青年

東亜同文書院と満州建国大学をつなぐ糸

東亜同文書院ブックレット 2

漫画で描こうとした大陸と日本青年

安彦良和著(漫画家・神戸芸術工科大学教授)

A5判/並製 40頁 ISBN978-4-901095-82-2 C0321 ※2刷
本体価格 700円+税  2007.3.31刊

アニメーターとして「機動戦士ガンダム」を生み出し時代の寵児となった著者は、その後漫画家としても傑作『虹色のトロツキー』を世に送り出し日本の歴史的深層「満州国」へと表現の世界を広げた。本書は、知られることの少ない満州建国大学を舞台に、当時の日本の支配層の思惑と若者たちの行動、また東亜同文書院に在籍しのちに建国大学政策教授となった中山優らの活動と人物像を語って興味あふれる講演記録である。

ブックレット1 東亜同文書院とわが生涯の100年

上海・東亜同文書院から愛知大学へ国境を越えて受け継ぐものを検証

東亜同文書院ブックレット 1

東亜同文書院とわが生涯の100年

安澤隆雄著(同文書院25期生)

A5判/並製 66頁 ISBN4-901095-77-3 C0323
本体価格 800円+税  2006.11.15刊

20世紀はじめに国際都市上海に日本人の手で開学された東亜同文書院は、敗戦・接収を経て1946年、最後の学長である本間喜一らの構想のもと旧制愛知大学として再生した。創立60周年を迎えた愛知大学は、東亜同文書院のかかげた「教育文化事業を通した日中友好」を21世紀的に実現するために、付属機関である東亜同文書院大学記念センターが受け継いだものを一般に公開し、同文書院に関する総合的研究を推進するプロジェクトを立ちあげた。本書は、書院25期生として昭和3年にビルマルートの「大旅行」を敢行した百歳翁の安澤隆雄氏が、今でこそ歴史となっている諸事件の渦中で過ごした同文書院の生活を語ったものであり、書院体験が氏の人生をいかに染めあげたかを伝える貴重な証言である。

主な内容

東亜同文書院大学について/愛知大学東亜同文書院大学記念センター/東亜同文書院とわが生涯の一〇〇年/東亜同文書院入学/寮生活/在学中の事件/年中行事/学んだ学課/大旅行/東亜同文書院とその後の豊かな人生